かしの通信129号
決算特別委員会で8日連続質問して感じたこと
2016年10月25日
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かしの通信129号
決算特別委員会で8日連続質問して感じたこと
兵庫県議会議員
神戸志民党 党首 樫野孝人
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1、決算特別委員会で8日連続質問して感じたこと
「行政は予算より決算を重視すべき」という考えのもと、 決算特別委員会に志願して委員となりました。
予算の取り合いばかりに目が行き、肝心の
「それで、昨年使った税金は意味があったの? どういう成果が上がったの?そのやり方で良かったの?費用対効果はどう?」
についてマスコミ含め、あまり注目してないからです。
新聞報道で「何年連続黒字」と書いてあっても、県債を起債したお金(借金)が収入に計上されるので、黒字赤字を言っても全く意味がないと思っています。
であれば実質公債費率(自治体の収入に対する負債返済の割合。通常、18%以上だと、新たな借金をするために国や都道府県の許可が必要。25%以上だと借金を制限される)や将来負担比率(地方公共団体の財政規模に対する現在抱えている負債の大きさ)などが改善されているかどうかをチェックすべきではないでしょうか。
例えば、兵庫県の平成27年度は消費税率のアップや企業業績の向上で過去最高の税収となりました。
ですが、実質公債費率は3か年平均で19.5%、全国45位、借換債平準化対策の影響を除いた場合は21.9%と全国最下位となります。
(実際は国の基準をクリアするために、基金を利用した会計操作した数字を発表していますが)
財政状態が悪いのですから過去最高税収の時にこそある程度切り詰めて、もっと財政健全化に舵を切るべきだったと思いますが、地域創生の名の下に気前よく歳出も増やしました。
しかし、その歳出も公共工事が中心です。
総額1兆円を超える高速道路が3つ着手される一方、教育や福祉にかけるお金は数億円を捻出するのに苦労します。
もちろん、公共工事も地域経済にとっては必要ですし、これまで造ってきたインフラの維持管理には莫大なお金がかかります。
が、あまりに「ハード=社会インフラ」と「ソフト=暮らしや仕事や教育」 にかける予算のバランスが悪いと思うのです。
今回の決算特別委員会では、上記の財政に加え、企画県民部、健康福祉部、農政環境部、産業労働部、公安委員会、県土整備部、教育委員会、病院局、企業庁の各部局ごとの審査を行いました。
事前準備として、ひとつ一つの事業について、目的の確認、予算の使い方、成果、費用対効果を 検証し、疑問がある場合は当局に詳細説明を受け、来年度予算策定に向けて必ず申し送りたい事項に絞って、8日間質問を繰り返しました。
特に「決算」なので、バクっとした質問にせず、使用金額や手法、KPIなど各論の質問をするように心がけました。各分野10分程度ですので、ご興味のある分野を是非ご覧ください。
決算特別委員会の録画配信はこちらでご覧になれます。
http://clk.nxlk.jp/TsMglFbW
樫野の質問一覧
(財政)
1、他県と比較できる実質公債費比率について
2、退職手当債及び退職手当引当金について
3、財政健全化に向けた今後の県政運営について
4、中小企業高度化資金の収入未済額について
5、企業資産運用事業について
(企画県民部)
1、ひょうご出会いサポートセンター事業について
2、広報番組の費用対効果について
3、インターネット広報の取り組み方について
4、走る県民教室について
(健康福祉部)
1、人権啓発の手法と成果について
2、乳児子育て支援事業の方法について
3、自殺予防対策について
4、犬猫の殺処分ゼロについて
(産業労働部)
1、ネットを活用した国内観光振興及びインバウンド目標について
2、中小企業制度資金貸付が借りられない原因について
3、ふるさと企業就職活動支援の首都圏UJIターン合同説明会について
(公安委員会)
1、警察官の採用について
(農政環境部)
1、ひょうごの「食」ブランド推進事業について
2、養鶏振興について
3、卸売市場の活性化について
(県土整備部)
1、高速道路の事業評価について
2、福祉のまちづくりの推進について
(教育委員会)
1、キャリア教育・兵庫型「体験教育」について
2、「確かな学力の育成」について
3、一人あたり図書館資料費と新しい県立図書館のあり方について
(企業庁)
1、夢舞台の経営について
2、住宅供給公社債などの購入について
3、水道用水・工業用水料金について
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2、地域政党サミット西日本分科会vol.2開催!
11月21日13時〜15時、京都産業大学キャンパスにて、中井教授をゲストにお招きし、地域政党サミット西日本分科会を 開催します。
地方議会改革に向けた動きについてはまた報告いたします。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。