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かしの通信154号
兵庫県のインバウンド対策は大丈夫？

2018年03月26日

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　兵庫県議会議員　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　神戸志民党　党首　樫野孝人

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１、兵庫のインバウンド対策は大丈夫？

平成３０年度の一般会計予算、なんとか収支均衡まで持ってきたことは評価しますが、地域創生や交流人口増加に向けて戦略予算が不足しているため４つの理由で反対しました。

ひとつめの理由は、インバウンド対策の予算。
兵庫県は約１億3000万円ですが、兵庫県の約６倍の外国人観光客を呼んでいる大阪府の予算は９億円です。しかもこの９億円には大阪万博やカジノIR、宿泊を増やすためのナイトエンタテインメントの予算を含まずに９億円です。予算上でも約７倍の差がついています。

兵庫県はインバウンド対策として、テンセント社のウィーチャットやエクスペディア社との連携を戦略として掲げています。ウィーチャットは９億人ユーザーがいるものの、兵庫県が公式アカウントを作ってもユーザーは０からスタートです。９億人にすぐ情報が届くわけではありません。公式アカウントの開設予算に450万円を計上していますが、ユーザーを集めるための予算はありません。世界に２億1700万人、日本国内にも7300万人以上のアクティブユーザーがいるLINEに兵庫県も「はばタン」もアカウントを持っていますが友達は7277人しかいません。つまりアカウントを開設するだけではダメなのです。これはエクスペディアについても同様です。特設サイトを作っただけではユーザーは兵庫県のページを見てくれませんし、話題にも登りません。エクスペディアとの連携予算は400万円、きちんと成果をあげるなら、いずれも一桁足りないわけです。この予算だと現場は戦えません。

ふたつめの理由は、県政150周年事業です。
この事業は県政150周年を県民と祝うのはもちろんですが、県外に兵庫県の魅力をあらためて知らしめる良い機会となるはずです。

ところが目玉となるべき事業が見当たりません。
昨年は神戸開港150周年でしたが、楽天リサーチで首都圏在住の1000人にアンケートをとったところ、神戸開港150周年を「知らなかった人」が91．２％、「知っているが興味はない人」も含めると９５．６％の人が無関心というデータでした。

今の事業内容や予算だと昨年の神戸開港150周年と同じような結果になるのではないかと危惧しています。

３つめの反対理由は、少子化対策です。
出生率をあげ、少子化を食い止める特効薬はないとしても、第二子を産む強力な支援と、子育て時の異次元の経済的支援がないと今の出生率をあげていくことは困難でしょう。

いろいろな施策を少しずつやっても成果は上がりづらく、集中的な予算の投下による「流れを変える施策」が今求められています。

４つめは、毎年指摘していますが、3600億円の枠を設定して半分しか融資実績が出ない中小企業向け融資制度枠です。

実際に地元の優良な中小企業にヒアリングしてみましたが、「使うメリットがない」とバッサリです。逆に経営状態がボチボチの企業に融資申請をしてもらいましたが、今度は窓口となった銀行に断られました。

「使えない融資枠」を設定し、毎年1500億円以上余っている現実を見て、融資枠を見直すべきだと考えます。

以上の理由から一般会計予算案に反対しました。

２月２８日に行った私の一般質問の録画配信は下記でご覧になれます。
◆兵庫県議会録画配信
http://clk.nxlk.jp/WNZX6Tjs

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２、地域政党サミット西日本分科会＠吹田開催！