御影モダニズム… 神戸の洋食を守り続ける。

戦災・震災を乗り越えたレトロビルとして知られる御影公会堂の地下にあるレストラン。地下ながら陽光が差し込む趣きある店内は、ゆったりとした時間が流れる。鈴木利裕さんは二代目シェフ。先代の父親は大阪ホテル（現・リーガロイヤルホテル）で修業し、ホテルのダイニングのようなレストランを作りたいと考えていたところ、昭和八年、御影公会堂の開館に合わせて店をオープン。八十年以上の歴史をもつ。鈴木さんが昔ながらの製法で、十日間かけて丁寧に作るデミグラスソースを使ったオムハヤシは看板メニュー。酸味を抑えたマイルドなトマトソースを使った料理もファンが多い。神戸の洋食を知り尽くした鈴木さんは、今日もフライパンを振り続けている。