髙嶋さんは、学生時代から芝居に惹かれ劇団道化座に所属。大学は7年かかって卒業、そしてサラリーマン。東京単身赴任時代は毎週舞台を観て回った。その数、百本。「役者は三日演ったらやめられないというけど、その通り」と笑う。今年、還暦。11年前に退職した前の会社の、23年を共にした多くの仲間が祝った。遠くは福岡、広島、東京からかつての上司や部下が駆けつけ盛り上がった。「こんなに好かれる上司も珍しい」と元部下の談。現在、須磨・垂水・西区・明石の地域情報誌「月刊ぷらっと」の社長。「れんげ菜の花この世の旅もあと少し」川柳作家の故・時実新子さんのこの句が好きで「あと少しの旅を楽しみながら、好きな芝居にかかわりたい」と言う。戯曲家、演出、役者、装置、音響、照明等で構成し、一瞬のライブに賭ける芝居の魅力は語り尽くせない。「当時、若さをそのまま賭けて演ったことを、年を経てまたできる、本当に幸せですよ」と語ってくれた。
9月に公演した神戸ドラマ館ボレロ「エキスポ」より