2014年春号掲載
廣政 實さん(昭和15年生まれ)
大安亭市場の入り口に佇むレトロな喫茶店。マスターの廣政さんは、卒業後、銀座の名店で修行、縁あって訪れた神戸が気に入り、バーテンダーや運送業で資金を貯め1966年に念願の店を開いた。しっかりした造りのおかげで震災を乗り越え、ステンドグラスの窓や飾り棚、カウンターなど店内は開店当時そのまま。看板メニューの「神戸No.1サンドイッチ」は、レストラン修行で学んだ腕を活かし、パンも具材も吟味して作り上げた一品。バーテンダーならでは調理法で作るレモンスカッシュも、ほかにはない美味しさだ。「これからも美味しい一皿を通じて、多くの人とふれあいを」と、店を続ける。
これが、神戸No.1サンドイッチ(600円)、特注の食パンにふわふわ厚焼き玉子とハムと野菜を挟んだ、ボリューム満点の一皿。
実は絵画の腕も一流。店内には、廣政さんの作品がずらりと飾られている。