2010年夏号掲載
谷岡朗子さん(昭和10年生まれ)・猪熊晴江さん(昭和20年生まれ)
昭和30年、造船業や製鉄業が元気だった兵庫港を望むこの地に開店。三女の朗子さんを中心に四人姉妹が手伝いながら半世紀以上、地域の人に親しまれてきた。船大工が手がけた店は、美しい模様の磨りガラスや作り付けのテーブルやベンチシートのソファなど、古き良き昭和を彷彿とさせる。「昔は近所の会社や工場からひっきりなしに注文があって、座る暇もないくらい忙しかったけどね。今は私もそんな身体動かんし、のんびりでちょうどええわね」と、にこやかな笑顔の朗子さんと晴江さん。お客と顔を合わせるのを楽しみに、今日も朝早くから店を開ける。
昔ながらのちょっぴり甘い“レーコー”。懐かしい喫茶店の味に、ほっと落ち着く。
TV取材時、四人姉妹がそろった記念写真。店内は穏やかでゆっくりした時間が流れる。