昭和30年代の店舗
現在のゑみや洋服店。上品で居心地の良い店構え、ゆったりとした接客で洋服作りの楽しさを提供している。
神戸で最も古くからある商店街のひとつ、水道筋商店街。真也さんは地元の仲間とともに、ミュージックストリートなどのイベント開催や街の歩き方ガイド「水道筋練習帳」を無料発行するなど、地域活性にも力を注いでいる。
ゑみや洋服店は、大正11年に真也さんの祖父・正憲さんが呉服店として創業、今年90周年を迎える老舗テーラーである。太平洋戦争、高度成長期、オイルショック、バブル期、阪神淡路大震災…時代とともに、呉服から紳士服、注文服、既製服、オーダーと変化しながら、 メンズファッションを提案し続けている。2007年には、真親から子へ、子から孫へ、バトンを引き継ぐ喜び。江見 真也さん(昭和47年生まれ)から、父・義麿さん(昭和16年生まれ)へ也さんが構想を練ったオーダー専門店をリニューアルオープン。おしゃれにかっこよく、 着る人の魅力を引き出す「モテスーツ」が大好評、遠方から訪れるファンも増えているそうだ。昨年10月に33年間社長を務めた二代目義麿さんから、三代目真也さんへ引き継いだばかり。「お客様が笑顔で楽しんでくれる店、他にはないオンリーワンの洋服店を目指したい」という真也さん。「時代遅れなものはブレーキになる。 今の時代にあった方法でやっていってほしい」と、エールを送る義麿さん。進化を続けながらも「お客様に喜んでいただきたい」という精神は創業当時から変わらない。