北区・昭和20年生まれ
19歳のときに神戸の大手タイヤメーカー・ダンロップに就職し、48年勤め上げた。自ら「根っからの会社人間だった」という。工場での現場を担当、37歳のときに利き手の左腕を機械にはさまれ上腕部切断を余儀なくされた。失意に陥ったが、良き上司や友人の応援もあり、懸命のリハビリで義手を器用に使いこなせるまでになった。「その気になれば何でもできる」。経験から学んだことだ。退職するまでの最後の8年間は雇用する障がい者を職場になじませ、サポートする仕事を担った。退職した3年前からは登山を楽しむ。会社員時代はできなかった「孫の幼稚園の送り迎えや、遊んでいる時が一番至福」と、自由な毎日をおう歌している。