中央区・昭和26年生まれ
東京芸大を卒業後、油彩画を描き続ける傍ら、後進の指導にも力を入れてきた。2003年からは神戸で教室を開き、現在は三宮にアトリエも持って活動している。ラスコー洞窟の壁画を見て「イマジネーションの力にこそリアリティが宿る」と確信。近年は、いったん描いた人物像を、刷毛などを使って消してシルエットだけを残す肖像画シリーズを発表している。気がつけば20時間立ちっぱなしで描いていることもあるという山上さん。「形容詞をできるだけ排除し、観る側の心のありようを映すことのできる作品を」とキャンバスに向かい続けている。
2011年秋号掲載