東灘区・昭和25年生まれ
小学四年生の時、毎年楽しみにしていた地元のだんじり祭りが途絶えた。祭り好きの血が騒ぎ、大人になってから、小屋に眠ったままのだんじりを各地で発掘して回った。区内のだんじり祭り復活に奔走し再開にこぎつける一方、屋台幕の糸をほどいて研究し、日の目を見ただんじりの幕の刺繍を自ら手がけた。18年前に「絹光工房」を立ち上げ生業に。一つの幕の刺繍に1年を要する地道で根気のいる作業だが「天職」ゆえ打ち込める。「幕、飾り物、そして山車まですべてを自分で作り上げるのが夢」。“祭りバカ”を自認する植木さんの思いは果てない。