2013年夏号掲載
市原達雄さん(昭和8年生まれ)、由利子さん(昭和15年生まれ)
大日商店街に紳士服店「トップ」を開いたのは昭和39年のこと。「当時は川崎製鉄、神戸製鋼の工場があり24時間稼働していた。夜中でも商店街に人通りが絶えなかった」と達雄さんは振り返る。開店6年後には店を倍に広げた。だがその後は相次ぐ工場の移転、商店街の集客の核となっていたスーパーの撤退により周囲で廃業する店が増えた。「後継者が現れてくれれば」と、組合理事長も務める達雄さん。マンションが建ち人口が増加傾向にあるなど明るい材料もある。「地域のお客さんが店に立ち寄ってくださり、一緒に笑ったり、涙したり。それが楽しくて」と由利子さん。体力が続く限り夫唱婦随で店を盛り立てるつもりだ。
紳士スーツからカジュアルウェア、服飾雑貨まで扱う。